灰色の朝のモノローグ

からっぽになって、それでまた寝るの。おやすみなさい。

まるで拷問。。コルセットによるウエストが凄すぎる。

ココ・シャネルの革命によって女性の美意識が変わったことを前回記事にしました。
豊かな体型ではダメなのか?女性のスレンダー志向の流れは一体どこから。。 - 灰色の朝のモノローグ

ココ・シャネルらによるコルセットをなくした動きやすいデザインの服装が発表されるまではコルセットを身につけるのが普通でした。
腰はギュッと締めあげられ、ふわりと裾が広がっているドレスを着ている女性の姿は映画や本なんかでもよく目にすると思います。

そんな衣装に身を包んでいた女性たちは優雅で美しいのですが、驚くのはそのウエストの細さです。コルセットによって締め付けられたウエストはとんでもないサイズになっていました。
コルセットによる影響がどのようなものだったのか気になったので、今回も時代をさかのぼって中世ヨーロッパの女性たちの姿を追いたいと思います。

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コルセットの歴史

14世紀

コルセットは14世紀頃からあります。
体の線を整えるためにヨーロッパの上流階級の男女に使用されていました。

16世紀

16世紀ごろからはドレスを美しく着るためにコルセットを使うようになり、それは19世紀まで変わりませんでした。
初期のコルセットは鉄製。鉄なんて重すぎて動くのも大変そうです。

しばらくして鉄ではなく銅や鯨の髭を使ったコルセットが誕生します。
このコルセットはヒモで締め上げるため、女性のウエストをさらにきつく締め上げるものでした。

19世紀

特にウエストを締めあげていたのがこの頃。
ウエストの細さが美の象徴であったため、とにかく細くしました。
なんと、ウエストサイズは45センチくらいが普通だったというから驚きです。50センチ台でも痩せている方だと思うのに、それ以上とは・・。

ウエストの細さが身体に与える影響

もちろんこんなにも細いウエストで身体に負担がかからないわけがありません。
内蔵や肋骨に影響を与えます。
骨は変形し、大腸を歪ませて慢性的な便秘になったり、不妊や流産の原因にもなったようです。

また、1平方センチあたり1・5~2キロくらいの圧力がかかり、息をはずませて胸郭が広がれば胸には10キロ前後の圧力が加わります。
血流が妨げられて貧血状態なものだから、そんな圧力がかかれば気絶しかねない、というか気絶する女性もいたようです。

究極を目指したカトリーヌ・ド・メディシス

16世紀のフランス王妃であったカトリーヌ・ド・メディシスといえばプロテスタントの大量虐殺に関わったとされた悪名を残した女性です。

そのカトリーヌはとんでもないことを宮廷の女官たちに言い渡します。
それは女官全員ウエスト33センチにしなさいというもの。
これは首周りとたいして変わらない太さです。

そんなことを命じられたらたまったものではありませんが、逆らうことはできないでしょう。
33センチ・・これは美の追求のためなのか、それともただのサディスティックなだけだったのか・・。


16世紀といえば、美の追求はスタイルだけではありません。
化粧も身体を張っており、それは命がけのものでした。

コルセットをする理由

ウエストを細くする以外にも、コルセットを付けるのを義務付けられていたり、コルセットが下着でもありました。つまりコルセットを付けないということは今で言うノーブラということです。


コルセットで腰を締め、大きく広がるドレスを着た女性は華やかなイメージがありましたが、そこには大変な苦労もあったんですね・・・。
美しくなるって大変だなぁ。。

コルセットの着用と人体 第四章-健康:コルセットのお店
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