灰色の朝のモノローグ

からっぽになって、それでまた寝るの。おやすみなさい。

小説

最後まで読みきれなかった気分の悪い一冊

つまらない本でも買ったものは妥協してでも読みきっているようにしていますが、一冊どうしても読みきれない本があります。「獣儀式」という小説です。これはつまらないというより、読むのが辛いんです。 なぜこれを買ったのかというと『グロ』で知られている…

「悪童日記」が予想外&想像以上で面白い

こんなにもテンポよく話が展開していく本を久しぶりに読みました。 「悪童日記」という訳題のタイトルは、もとの原題を直訳すると「大きなノートブック」というような意味だそうです。その名の通り、子どもが見たままを日記に記したような、そんなタッチで書…

SF初心者の私でも読める『発狂した宇宙』はいろいろと面白い。

たまたま手にとったら表紙が気になった本。『発狂した宇宙』というタイトルとその絵から、もしや今まで避けていたあのジャンル・・?とまさにその通りのSFでした。でも見た目がなんとなく気になったし、せっかくだからこの際読んでみました。 SFと聞いて思い…

怪談話などをまとめた『小泉八雲集』がちょっとした合間にちょうど良い!

子どもの頃は日本昔ばなしが好きでよく見ていました。今もその手の話は面白いので好きです。 小泉八雲集はそんな日本の昔の話をまとめてあります。 知らないものが結構あり、よくある展開でも目新しさで面白く感じました。 一つの話が短くて手軽に読めるし、…

『西の魔女が死んだ』のおばあちゃんの言葉にグッと来た。

おばあちゃんといえば、いつもニコニコしててあったかくて。日向の暖かさのような、そんな印象。そういう設定の話も多いので、尚の事そういうイメージが強いです。 『西の魔女が死んだ』というタイトルの小説。この西の魔女とはおばあちゃんのこと。そしてこ…

人間のあり方に考えさせられる。子どもによる殺戮の世界が恐ろしすぎる。

『蝿の王』。そのタイトルからして目を引くイギリス小説。1954年に発表されたものです。表紙には一斉ロードショーの文字があり、映画化されているのだと知りました。 子どもたちの乗った飛行機が攻撃を受け、孤島に不時着。そこに大人の姿はなく、子ども…

どこか懐かしくて温かい。『狐笛のかなた』の世界が心地いい

夕日をうつして金色に波打つように揺れるすすきの原。 春には満開の桜が山と野を雲のように覆い、雪解け水が軽やかに流れる。 想像するだけでほっとできる日本の姿がこの物語『狐笛のかなた』に広がっている。 静かで穏やかな時間が欲しい時ってありますよね…

人間は餌でしかない!『羆嵐』にでてくるヒグマが化け物級で恐ろしすぎる。

熊というと場所によっては結構身近な野生動物。 緑が多い自然豊かな山にリフレッシュで入る人も多い。 そんな時体長3メートル近い巨体の熊に出くわしたらどうだろう。 しかも相手は餓えている。足も速い。何よりもでかい。 自分には武器になるものも逃げ隠れ…