灰色の朝のモノローグ

からっぽになって、それでまた寝るの。おやすみなさい。

代表作ともいわれる岡崎京子の『リバーズ・エッジ』がジワジワ来る

街には河がある。河口にほど近く、そしてそれは工業・生活廃水を含み澱んで臭い。

学校があるのはその河沿い。そこに通う彼ら、彼女らの物語。 

コスメ、タバコ、薬。退屈と嫉妬といろんな欲望の中で生活している。

河原にある地上げされたままの場所には猫の死体が転がっている。その藪の中には人間も転がっていた。

ある者にとってはそれが宝物だった。それを見て自分は生きていると実感したり、ざまぁみろと優越感に浸る。

工場の煙と排水で澱んだ空気と臭い。それがそのまま写しだされたような彼ら・彼女らの姿と日常。

日常と非日常を行き来して、何かを確かめる。精神的におかしくなっているのだろうかと疑いたくなるような心理と日常が描かれていました。初めは理解できなくても、何回か読み返すと癖になってくるから不思議。

岡崎京子ワールドがここにも広がっていました。

ちなみにこの作品は1993年から1994年に月間CUTiEで連載されていました。 

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漫画はあまりよまないけれど、たまに読むと楽しいですね。

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そういえば漫画ではないけれど、最近知った『リリュールおじさん』という絵本を読みたいのを思い出しました。絵本を読むとほんわかできて癒やされるのは私だけかな・・?漫画ならポーの一族を読んでみたい。

それからもう一つ。『歴た鰐の話』という本。これは絵本でも漫画でもないです。内容は全く知りませんがかなり古い本のようですね。気になって買おうかと思ったら結構な金額でびっくり。手を引っ込めました・・。いずれ機会があれば読みたいなぁ。

以上、私が今読んでみたい本の紹介でした。

リバーズ・エッジ (Wonderland comics)

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