灰色の朝のモノローグ

からっぽになって、それでまた寝るの。おやすみなさい。

人間は餌でしかない!『羆嵐』にでてくるヒグマが化け物級で恐ろしすぎる。

熊というと場所によっては結構身近な野生動物。

緑が多い自然豊かな山にリフレッシュで入る人も多い。

そんな時体長3メートル近い巨体の熊に出くわしたらどうだろう。

しかも相手は餓えている。足も速い。何よりもでかい。

自分には武器になるものも逃げ隠れ出来る場所もない、そんな状況。

私は想像して無理だ・・どうにもできないと嫌な結末にしか辿りつけなかった。

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第一次世界大戦の時代、北海道苫前村で起きた悲劇。

その頃は道という道もなく、家も藁で覆うとかの程度の開拓村。

ある時、女性が襲われ、それから次々に村人が襲われるようになる。

髪の毛や体の一部分だけが残されている状態は、想像するとかなりショッキング。

冬眠するはずだった熊はそのタイミングを逃し、山を徘徊して最初に食べたのが人間の女性。

羆嵐(くまあらし)』にも書かれているが、なんでも羆(ヒグマ)は人間を食べるとその味を馴染み、人間を襲うようになるんだとか。

嫌なのが、殺しても求めているものでないと食べないということ。

男女で味の違いなんてあるのだろうか・・。

そして、執着心も強いようですね。

逃げても逃げても追いかけてくる。鼻がいいから人間が歩いて移動する距離なんかじゃ嗅ぎつけられてしまう。

手入れをさぼり使えなくなった銃、かろうじて弾は出るが使いこなす腕がない。そんな状況のなかでいつ襲われるかもしれない恐怖は想像できない。

骨を噛み砕く音なんて聞いてしまったらおかしくなる。

人間は羆にとってただの餌。恐ろしい現実だ。

数十人がかりでも巨大な熊を仕留めることができず、常に付きまとう恐怖が人の心を支配する様がよく感じ取れた。

 

ちなみに『羆嵐』は昭和39年の「獣害史最大の惨劇苫前羆事件」という資料を参考にしているそう。

そういえば以前にこの事件をドラマ化したものを見た気もする。

結構知られた事件なのかな。

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熊に遭遇しないことが望ましいけれど、実際に遭遇してしまったら熊を刺激しないよう静かにゆっくり後ずさりと聞いたことがあります。

そんな余裕があるのか・・テンパりそう。

そもそもその情報が正しいのかも謎。

確実に大丈夫な対処方法があるのかはわかりませんが、熊対策グッズは必須アイテムなのは確かですね。

森ガールとか登山する人が増えてきて山が身近になってきているし、自分も登山やハイキングはしたいです。そのためにもいろんな状況を想定しておかないとですね。

 でも春にタラの芽を採りに人気のない山へ入るのはもうやめよう。

 

そしてどうでもいい疑問。

なんで熊は恐ろしいのに、”かわいいキャラ”として定番なんだろう。。

羆嵐 (新潮文庫)

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